歯科衛生士の役割

2016.11.28

歯科衛生士の石川貴子です。

10月8日(土)、第59回秋季日本歯周病学会学術大会に参加し、多くの講演や症例報告等がありました。その中で一部ですが、下記にご紹介します。

〜がん治療を口から支える歯科衛生士の役割-超高齢社会、多歯時代を迎えて― 日本医科大学付属病院口腔科 久野彰子先生〜

現在、日本の老年人口割合は約26%で、死因の第1位はがんです。がんの治療技術の進歩により、がんの5年生存率は伸びる傾向にあり、がん患者の社会的支援の問題も表面化しているところです。がんの治療は、手術、化学療法、放射線療法があります。これらにより、口の中にあらわれる副作用として、粘膜炎、真菌感染、乾燥などが出やすくなり、様々なトラブルに繋がる恐れがあります。 

そこで、口の中の衛生を保ち、保湿することは肺炎などの予防に有効です。また、痛みなく口から食事をするといったQOL(Quality Of Life=生活の質)の観点からも大切な事項です。全身への感染源として歯科疾患(病気)を予防することは、免疫機能が低下している患者さんにとって、命に関わる重要なことなのです。

現在、通院でがん治療を受けながら、当医院で歯科治療をされていらっしゃる患者さんがいます。高齢になっても、疾患(病気)を抱えても、口腔(口)環境を整え、全身の健康を支えることが、私たちの重要な課題だと思います。なので、口腔からの予防に努め、患者さんのQOLに寄与していきます。

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