お口の健康は、全身の健康

2020.12.14

こんにちは、歯科医師の坂田です。

もう外はすっかり寒くなり、本格的な冬の季節となりました。それと同時にやはり今、皆さんが心配されているのが新型コロナウイルス感染症の第3波到来ですよね。皆さんそれぞれ独自に感染予防対策をされていることだと思います。この新型コロナウイルスも色んな国や地域で急速に研究が進み、以前に比べかなりの事がわかってきております。そのひとつとして、このウイルスは決して呼吸器系だけの疾患ではないと言うこと。亡くなった方の中には合併症として肺塞栓や脳梗塞、心筋梗塞も認められています。

さて、実はお口の中の病気「歯周病」でも様々な合併症があることを皆さんはご存知でしたでしょうか?一番有名なのはやはり「糖尿病」。これはご存知の方も多いと思います。その他にも心筋梗塞や狭心症、脂肪肝炎、骨粗鬆症や、なんとアルツハイマー型認知症にも関連があることが最近の研究でわかってきています。その原因と言うのが歯周病を引き起こす一番の原因と言われている「P.g.菌(Porphyromonas gingivalis)」。この菌が口腔から色んな臓器へ行き、そこで毒素を出して疾患を悪化させたり障害を引き起こしたりしているのです。

また歯周病などで歯を失って自分の歯が少なくなってしまうと、要介護になる確率がなんと15倍に、早死や寝たきりになるリスクもなんと8割増しに増加してしまうと言う研究結果も出ています。つまり、「歯数が老後の生活を左右している」と言っても過言ではありません。

ですから、日頃のブラッシングなどのセルフケアはお口の健康を守るのはもちろんの事、それと同時にご自身の「身体の健康」をも守っていると言うことを皆さんに知っておいてほしいのです。

さあ!ぜひ今からでもしっかりとしたセルフケアを行い、老後の生活をより良いものにしていきましょう!歯磨きの仕方や歯間ブラシ、フロスの使い方についてわからないことがあればお気軽にいつでもご相談下さい。