コロナウイルスに負けない口と歯の健康づくり

2020.10.25

こんにちは、歯科医師の佐藤です。

 

 コロナの感染拡大から半年以上経過して、生活も大きく変わりましたね。日本歯科医師会の記事に「コロナウイルスに負けない口と歯の健康づくり」というのがあり、コロナの予防対策のための知識としてまとめてみました。

 

 口腔清掃を怠ると細菌や毒性物質が細胞を破壊します。これが、歯周病の始まりです。

歯周病になると細菌や毒性物質が血管から全身に拡散し細菌感染を起こします。

 

 ここで歯ブラシがしっかりできている方であれば、感染も軽度で体の免疫力で自然に治癒しますが、歯ブラシがうまくできてない方は感染が進行し、重症になると菌血症を発症する人もいます。(菌血症とは、本来無菌であるはずの血液中に細菌が認められる状態)

このような歯周病での細菌感染や菌血症を発症している人が新型コロナウイルスに感染すると体の免疫機能が暴走して感染組織だけでなく正常組織まで破壊してしまう危険性が増加します。

 歯と口の細菌や毒性物質は、ほぼすべての臓器に慢性炎症を起こします。平時ではそれが生活習慣病の危険因子となりますが、コロナの感染などの緊急時では免疫機能の暴走、細菌性肺炎あるいは敗血症(感染症による死亡につながる重大な臓器障害)の危険因子になります。

 

 ですから正しいブラッシングや定期的なクリーニングを行い、歯や口の中の環境を整えることで歯周病からの細菌感染を予防し、新型コロナウイルスの感染に備えることが大切です。

 

当院では、患者さんお1人ごとに防護服を着替えるなど様々な感染対策を行っていますので、口腔内で気になることがありましたら、安心してご連絡ください。