恐るべし!舌の癖
2016.01.12
こんにちは、歯科衛生士の石川です。
先日、患者さんに「ベロの力で歯並びが変わることがあるんですねぇ」と、驚きの表情で聞かれました。
人にはそれぞれ癖がありますが、舌(ベロ)にも癖があることを御存知ですか?
例えば、何かに夢中になって本を読んだり、テレビを見ている時に口をポカーンと開けて歯の間に舌が出ていたり、飲み込む際に舌が突き出し、歯を押すような動きをしたりすることがあります。これらを舌癖(ぜつへき、ベロのくせ)といいます。
舌癖のある人は、いつも舌が口の中で低い位置や前方にあるので歯を押している状態です。そして、飲み込む時に、さらに強い力で歯を押し出します。その上、唇や頬の筋肉の力が弱く、特にいつも口を開けている人は外側から歯を押さえる力が弱いのです。
そのため、出っ歯になったり、歯と歯の間にすき間が開いたり、上下の歯がかみ合わなくなったりすることがあるのです。また、話をする時には、そのすき間に舌が入るため、サ行、タ行、ナ行、ラ行などが舌足らずの発音になることもあります。
このように、舌癖があると歯並びや発音に大きな影響を及ぼします。