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サンデンタル通信

三遊亭圓歌師匠逝く

2017年05月02日

理事長の小山です。

三遊亭圓歌師匠が亡くなり、1週間が経った。86歳とはいえ、まだまだ笑わせてもらいたかった。

出会ったのが37年前。その頃、まだまだ四角四面の真面目お嬢ちゃんだった私は、落語家のからかいに付いて行けなくて、圓歌師匠のことが大嫌いだった。それが、ここ20年位は、とても仲良しになり、会えば、よしよしとハグし合うのがご挨拶になっていた。

自分で歯を抜くほど、歯医者嫌いな師匠が初めて抜歯をさせてくれたのも、私であった。

ご葬儀の弔辞の中に、落語協会最高顧問の鈴々舎馬風師匠のさすがに話術にたけた、円歌師匠の人柄を表した話が素晴らしかった。

その昔、馬風師匠がやっと芽が出て、知られるようになった頃のこと。寄席で、出番を待っていると、大トリである圓歌師匠が来て、「にいちゃん、俺用事があるから、先にやらせてくれや」と言う。言われるままその通りにすると、圓歌師匠が客をバッカバッカ笑わせて、サッサと帰ってしまう。その後に出る馬風師匠、客に笑ってもらえず、白けっぱなしの場内。ところが、翌日も、圓歌師匠が同じことを言って、先に話して帰ってしまう。そしてまた次の日も。なんて意地悪なと、その時は思ったが、落ち着いてみると、自分が少し有名になって奢り高ぶった態度を、「それじゃあ、いけねえ」と教えてくれたんだなとわかった。その後は、「にいちゃん、にいちゃん」と可愛がってくれ、自分に向島のお座敷遊びを初めて教えてくたのも、圓歌師匠だった。連れてってくれたわりには、お酒が入るとすぐ寝てしまう。耳元でカラオケをガンガン唄って起こそうとするが起きない、「その頃から、師匠は、寝てる真似がうまかったあ、今日も真似でいて欲しかった」と締めくくった。

後輩に指導するには、どうしたらよいか?のhow to本に載せたい、よい話だった。

合掌。